若い書道家が島に流れ着き、距離の近い人たち(と子どもたち)に振り回されながら、自分の書と向き合い直していく。笑えるのに、芯が残る作品です。
この記事で書くこと
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どんな話か(ネタバレなし)
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見どころ(面白さが出るポイント)
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好みが分かれそうな点
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おすすめできる人/おすすめしにくい人
どんな話?
若き書道家の 半田清舟 は、ある出来事をきっかけに 五島列島 へ移り住むことになります。
そこで待っていたのは、静かな環境だけじゃなく、島の人たちの遠慮のなさと、子どもたちの突進力。最初は戸惑いっぱなしの半田が、関わりの中で少しずつ考え方を変えていきます。
基本情報(押さえるところだけ)
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原作:ヨシノサツキ(スクウェア・エニックス刊)
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放送:2014年/全12話
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監督:橘正紀/シリーズ構成・脚本:ピエール杉浦
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音楽:川井憲次/アニメーション制作:キネマシトラス
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主なキャスト:半田清舟=小野大輔、琴石なる=原涼子
見どころ(ネタバレなし)
1)主人公が“できる人”なのに、生活が下手で面白い
半田は書道家としては結果を出しているのに、人付き合いになると一気に不器用になります。
プライドもあるし、反省もする。でも、反省の仕方も少しズレる。そこに島の人が遠慮なく踏み込んでくるから、毎回ちゃんと騒動になる。笑えるのに、成長が軽く見えないのが良いところです。
2)島の人間関係が、やさしいだけじゃない
島の人たちは親切だけど、同時に距離が近い。
善意でも踏み込みすぎるし、噂も回る。都会の感覚でいる半田にとってはストレスになる瞬間もあって、そこをきれいごとで流しません。だから「島暮らし」の描写が背景で終わらず、物語の中身になります。
3)書道の話が、真ん中に残り続ける
ギャグが目立つ回でも、結局は「自分の書をどうするか」に戻ってきます。
誰かに褒められる/けなされる以上に、「自分が何を良いと思って書いているか」を問われる場面が多いので、見終わったあとに残るのは“人間ドラマ”のほうでした。
4)なるが、とにかく場を動かす(私の好きなキャラ)
私が好きなのは 琴石なる。
かわいいのはもちろんなんですが、ただのマスコットじゃなくて、半田の心のガードを物理的に壊してくる存在なんですよね。遠慮のなさ、好奇心、悪気のなさがセットになっていて、彼女がいるだけで空気が変わる。
「大人の理屈が通らない」ことが、半田にとっては面倒でもあり、救いでもある。その両方が描けているのが好きです。
好みが分かれそうな点
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子どもたちのテンションが高い回が多いので、静かな会話劇だけを求める人には賑やかに感じるかもしれません
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大事件の連続ではなく、日々の積み重ねが中心です
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主人公が最初から聖人ではないので、序盤は言動にイラっとする人もいるかも(ただ、それが後の変化につながります)
こんな人におすすめ
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コメディも好きだけど、ちゃんと人が変わっていく話も見たい
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仕事や表現の話(書道)を、説教じゃなく物語で見たい
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地方の生活描写が好き(良い面だけじゃなく、しんどさも含めて)
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12話で見やすい作品を探している
おすすめしにくい人
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ずっと派手な展開が続く作品を求めている
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子どもキャラの賑やかさが苦手
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1話で大きな結論が出る話を好む
まとめ
「ばらかもん」は、島の人たちとの関わりを通して、書道家の半田が自分の書と向き合い直していく物語です。全12話の中で、笑いながら少しずつ視点が変わっていく感じが心地いい。
なるが好きな人は、たぶん最後まで楽しく見られると思います。
