『ソードアート・オンライン』1期は、ゲームに閉じ込められる話として有名だけれど、実際に最後まで引っ張るのは設定そのものではない。
命がかかった攻略の緊張感を土台にしながら、仲間、信頼、選択、そのひとつひとつを積み上げていく作品だと思う。
入口はかなり強い。
ログアウト不能。ゲーム内で死ねば現実でも死ぬ。
この時点で十分に目を引くし、実際、序盤の引きはかなりある。
でも、観ていて本当に残るのはそこだけではない。
誰と組むのか。
どこまで背負うのか。
何を守るのか。
そして、何を選ぶのか。
そういう話がきちんと前に出てくるから、ただのデスゲームものとして終わらない。
全25話の中で前半と後半はかなり景色が変わるけれど、そこも含めて、同じ主人公が別の局面をどう進んでいくかを見る作品として面白かった。
というわけで、これから観る人向けに、1期の良さをネタバレなしで書いていきます。
この記事で書くこと
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どんな作品か
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見どころ
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好みが分かれそうな点
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おすすめできる人/おすすめしにくい人
どんな話?
フルダイブ型VRMMO『ソードアート・オンライン』のサービス開始日。
プレイヤーたちはゲーム世界に閉じ込められ、ログアウトできなくなる。
しかも、ゲーム内での死は現実の死につながる。
その状況の中で、主人公キリトは生き残るために攻略へ関わっていく。
まずはこれが大きな筋です。
そして1期は、大きく分けると前半がアインクラッド編、後半がフェアリィ・ダンス編。
同じ主人公の物語ではあるのに、舞台が変わることで見えるものも変わっていく。
そこがこの1期の特徴でもあるし、人によってかなり印象が分かれる部分でもあると思う。
ただ、自分としてはこの切り替わり込みで面白かった。
ずっと同じ景色のまま走る作品ではなく、状況が変わることで主人公の見え方も少しずつ変わる。その流れがあるから、25話を通して一本の物語として見たときに、思ったよりしっかり残る。
見どころ(ネタバレなし)
1)序盤の前提が、そのまま作品全体の緊張感になる
やはり最初に大きいのは、この前提の強さです。
失敗したら終わり。
ただのリスポーンでは済まない。
このルールが最初からはっきりしているので、戦闘も判断も軽くならない。
序盤は特に、情報も足りないし、装備も万全ではないし、誰を信じればいいのかも分からない。
その不安定さがちゃんと恐怖につながっていて、視聴者も一緒に空気の薄い場所へ連れていかれる感じがある。
攻略ものとしての張りつめた空気が早い段階でできあがるので、まずそこが見やすい。
設定だけが大きくて中身がついてこない、という印象にはなりにくかった。
2)主人公が無敵一辺倒ではないから、戦いに筋が通る
キリトは強い。
それは間違いないし、実際に頼もしさのある主人公です。
ただ、何をやっても全部押し切る、という描かれ方ではない。
その時点で持っている情報、装備、周囲との連携、相手との相性、そうした条件がきちんと戦いに乗っている。
だから勝敗に理由が出る。
うまくいく時は、そこまでの積み重ねが見えるし、苦しくなる時にはちゃんと苦しくなる。
そこが攻略ものとしてわりと好きなところだった。
圧倒的に見える場面があっても、話の根っこまで全部それで押し切るわけではない。
なので、主人公の活躍を楽しみつつ、戦闘の納得感もちゃんと残る。
3)人間関係が飾りではなく、物語を前に進める
この作品、攻略だけを見ても十分おもしろい。
でも、1期が最後まで走れる理由は、そこに人間関係がちゃんと絡んでくるからだと思う。
誰かを信じること。
頼ること。
守ること。
あるいは、自分ひとりでは進めないと知ること。
そういう要素が寄り道にならず、そのまま選択の理由になっている。
ここがかなり大きい。
恋愛要素も含めて、単なる飾りでは終わらない。
関係があるから決断が変わるし、決断が変わるから物語も動く。
その流れがあるので、ただダンジョンを攻略していくだけの作品よりも、感情の面で引っ張る力が強い。
4)前半と後半で景色が変わるから、一気に見られる人もいる
1期の特徴として外せないのが、前半と後半で舞台が変わることです。
アインクラッド編で見ていたものと、フェアリィ・ダンス編で向き合うものは、かなり性質が違う。
だから、前半の空気をそのまま最後まで求めると、印象が変わる可能性はあると思う。
ただ、同じ主人公でありながら、置かれる状況が変わることで見え方も変わる、という構成として受け取ると、かなりおもしろい。
一本調子にならないし、後半に入ってから別の方向で熱が出る人もいるはずです。
ここが合うと、25話をかなりの勢いで見てしまう。
切り替えが弱点になる人もいれば、そこがむしろ加速になる人もいる。
そんな作品だと思います。
好みが分かれそうな点
ここは先に言っておいたほうがいい。
まず、構成の切り替わりはかなりはっきりしています。
前半の雰囲気がそのままずっと続く作品ではないので、アインクラッドの空気だけを期待し続けると、後半で受ける印象は変わるかもしれません。
それから、キャラクターの集まり方によっては、人によって少し引っかかる部分もあると思います。
ただ、そのせいで攻略や戦闘の軸がぶれるわけではないので、そこをどう受け取るかで評価が分かれそうです。
あとは、世界の仕組みを徹底的に説明し尽くすよりも、その場の状況と感情の流れで進んでいく回が多い。
細部の設定を順番に整理しながら見たい人には、やや駆け足に感じるところがあるかもしれません。
こんな人におすすめ
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デスゲームものやダンジョン攻略ものが好きな人
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戦闘だけでなく、人間関係の熱量もほしい人
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設定の面白さだけでなく、キャラクターの選択で物語が動く作品が好きな人
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25話でまとまって見られるシリーズを探している人
あまりおすすめしにくい人
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恋愛要素が前に出た時点で一気に気持ちが離れやすい人
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途中で舞台や方向性が切り替わる構成が苦手な人
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前半の空気を最後までそのまま求めたい人
まとめ
『ソードアート・オンライン』1期は、閉じ込められたゲーム世界という強い入口を持ちながら、その先を人と決断の積み重ねで走り切る作品です。
命がかかった攻略の緊張感がある。
戦闘にも見応えがある。
でも、それだけでは終わらない。
誰を信じるか。
何を守るか。
その選択が戦いと同じくらい物語を動かしていく。
そこが、この1期のいちばん面白いところだと思う。
全25話の中で、編ごとに景色は変わる。
けれど、その変化も含めて楽しめる人なら、かなり気持ちよく最後まで連れていかれるはずです。
……と書いていて思うけれど、この作品、設定の派手さで語られがちなわりに、ちゃんと中身で見続けられるのがいい。そこがやっぱり好きです。
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